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iMacのFusion Driveを解除してSSDへ換装する具体的手順と注意点

「iMacの起動や動作が以前より極端に遅くなった」 「Fusion Driveが勝手に分割(解除)されてしまって使いづらい」

iMac(2012〜2019年頃の21.5インチ・27インチモデル)で多く採用されていたFusion Driveは、大容量HDDと高速な小容量SSDを1つのドライブとして認識させるApple独自の技術です。

しかし、長年の使用によるHDDの劣化やシステムの不具合によって低速化したり、Fusion Driveのペアリングが解除されてしまうトラブルが多発しています。

今回は、「Fusion Driveを正しく解除し、内蔵HDDを大容量SSDへ物理換装する具体的な手順」について詳しく解説します。

Fusion Drive解除からSSD換装への全体フロー

Fusion Drive搭載モデルのSSD化は、単にストレージを入れ替えるだけでは完了しません。「システム上の論理ドライブ解除」と「ハードウェアの分解換装」の2つのプロセスが必要です。

具体的には、以下の手順で作業を進めます。

  1. データの完全バックアップ(Time Machineなど)
  2. ターミナルによるFusion Driveの解除(分割)
  3. iMacの分解・液晶パネル取り外し
  4. 内蔵HDDの取り外しと2.5インチSSDの装着
  5. 液晶パネルの再接着と組み立て
  6. 新SSDのフォーマットとmacOSクリーンインストール
  7. バックアップからのデータ復元

各プロセスのポイントを詳しく見ていきましょう。

1. ターミナルを使用したFusion Driveの解除手順

物理的にHDDを取り外す前に、まずはmacOSのシステム上で構成されているFusion Drive(CoreStorage / APFSコンテナ)を解除・分割する必要があります。

※この作業を行うとストレージ内のデータはすべて消去されます。必ず事前にバックアップをとってください。

手順の概要

  1. iMacをシャットダウンし、「Command (⌘) + R」を押しながら起動してmacOSリカバリーモードに入ります。
  2. 上部メニューの「ユーティリティ」から「ターミナル」を起動します。
  3. ドライブの構成を確認するコマンドを実行します。 diskutil resetFusion (※macOS Mojave以降の場合、このコマンドを実行すると自動的にFusion Driveの異常を検知し、リセットまたは解除の処理案内が表示されます)
  4. 手動で解除する場合は、diskutil corestorage list または diskutil apfs list でドライブの識別子を確認し、論理ボリュームグループを削除(delete)して、内蔵ブレードSSDとHDDをそれぞれ独立した個別ドライブとして認識させます。

事前に解除を行わずにHDDだけを物理交換してしまうと、OS再インストール時に「ストレージが見つからない」「インストールエラーが発生する」といったトラブルの原因になります。

2. iMacの分解とHDDからSSDへの物理換装

システム上の準備が整ったら、いよいよ本体の分解作業に入ります。

液晶パネルの切り離し

2012年以降の薄型iMacは、液晶パネルが強力な専用粘着テープで本体フレームに固定されています。

専用のローラーカッター(オープニングツール)を液晶ガラスと本体の隙間に差し込み、周囲の粘着テープを慎重に切り切っていきます。角部分や上部のWebカメラ周辺は特に破損しやすいため、細心の注意が必要です。

内部ケーブルの取り外し

粘着を切り終えても、液晶パネルを勢いよく開けてはいけません。画面上部の裏側には「ディスプレイロジックケーブル」と「電源用ケーブル」が接続されています。

隙間から指を入れ、コネクターのロックを解除して慎重に取り外します。ケーブルを無理に引っぱると、基板側のコネクタが破損し、画面が一切映らなくなってしまいます。

HDDの取り外しとSSDの装着

液晶パネルを取り外すと、中央下部に3.5インチ(27インチモデル)または2.5インチ(21.5インチモデル)のHDDが配置されています。

SATAケーブルと電源ケーブルを取り外し、マウティングブラケットからHDDを取り出します。そこに用意した2.5インチSATA SSDを取り付けます(3.5インチ位置に取り付ける場合は変換マウンタを使用します)。

※一部モデルでは、純正HDDを取り外すと温度センサーが働かず、ファンが常時フル回転する現象が発生するため、専用の温度センサーケーブルや制御ソフトの準備が必要です。

3. 組み立てとmacOSのインストール

SSDの取り付けが完了したら、逆の手順で組み立てを行います。

  1. 粘着テープの貼り替え:フレームに残った古い粘着テープを綺麗に剥がし、新しいiMac専用カット済み粘着テープを貼り付けます。
  2. ケーブルの再接続と仮組み:ディスプレイケーブルを確実に接続し、完全に貼り付ける前に動作確認を行います。
  3. OSインストール:再度リカバリーモードで起動し、「ディスクユーティリティ」から取り付けた新しいSSDを「APFS / GUIDパーティションマップ」でフォーマット。その後、macOSをインストールします。
  4. データの復元:OSセットアップ画面の「移行アシスタント」で、最初に作成したTime Machineバックアップからデータを書き戻します。

Fusion DriveのSSD換装はプロに任せるのが安全な理由

ここまで具体的な手順をご紹介しましたが、実際の作業には極めて高いハードルが存在します。

  • 液晶ガラスの破損リスク:ガラスが非常に薄く、力をかける方向を誤ると一瞬でクラック(ひび割れ)が入ります。
  • 複雑なコマンド操作:ターミナルでの操作ミスにより、必要なデータを予期せぬ形で消去してしまう危険があります。
  • ファン暴走や熱暴走:温度センサー処理や内部のホコリ清掃・再組み立てが不十分だと、交換後に異音や熱トラブルが発生します。

万が一DIYで失敗して液晶や基板を破損させてしまった場合、SSD換装費用以上の高額な修理代がかかってしまうケースが後を絶ちません。

プロ(専門業者)に頼むメリット

専門業者へ依頼することで、面倒でリスクの高い作業をすべて安全・確実に完了できます。

  • 安全な分解と完璧な再接着:専用工具と純正同等品質の粘着テープを使用し、外観も美しく仕上げます。
  • 正確なFusion Drive解除と最適化:システム環境に合わせて、トラブルのない完璧なストレージ構成を構築します。
  • 届いたその日から快適作業:OSインストールやデータ移行までまとめて依頼できるため、お客様の手間は一切かかりません。

まとめ:SSD換装でiMacは見違えるほど高速になります!

Fusion Driveの遅さに悩まされていたiMacも、内蔵ドライブをSSDへ換装することで、アプリの起動速度やファイルの読み込み速度が劇的に向上します。

「買い替えるにはまだ勿体ない」「画面が綺麗だからこれからも長く使い続けたい」とお考えのiMacは、SSD化によって新品以上の快適なパフォーマンスを取り戻すことが可能です。

自分で作業するリスクに不安がある方は、ぜひ専門業者のSSD換装サービスをご活用ください。

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この記事を書いた人
代表取締役 山下
某国立大学で情報系の研究で博士号を取得したにも関わらず、学生時代に行っていた学習塾のアルバイトで人との交流を持つ楽しさを知り、一念発起して「パソコンの家庭教師」を主軸とした事業を立ち上げる。その後パソコンのメンテナンス、修理をメイン業務とした事業を主軸とし、「株式会社エイド」を設立。困っていると手を貸さずにはいられない性格が災いし(?)、修理を全国に広げようとSSD交換ドクターを開設いたしました。皆さんのお力になれることが喜びです。