前回の記事(2年前ほどにこの記事について書いておりましたが)では、SSDの物理的な「サイズ(2280など)」や「端子の形状(M-Keyなど)」について解説しました。
今回は、最も混乱しやすい「通信の規格(SATA / NVMe / PCIe)」についてスッキリ整理していきましょう!
「M.2だから速い」と思っていませんか? 実は、見た目が同じM.2 SSDでも、中身の通信方式が全く違うことがあるんです。
1. 「SATA」と「NVMe(PCIe)」の違い
簡単に言うと、データの「送り方(通信手順)」の違いです。
- SATA(Serial ATA) もともとは従来のHDD用に作られた古い規格です。最大転送速度は約600MB/sが限界。いくら最新の高速チップを積んでも、この規格のせいで速度に上限がかかってしまいます。
- NVMe(Non-Volatile Memory Express) SSD(フラッシュメモリ)のためにゼロから作られた最新規格です。後述する「PCIe」という高速道路を使って、限界を超えた爆速データ転送(数千MB/s〜)を可能にします。
2. 「mSATA」って何? M.2とどう違うの?
名前が似ているので混乱しますが、mSATAは「M.2が登場する前に使われていた、昔の小型規格」です。
- mSATA:カードのような形状で、中身は完全にSATA規格。今の主流パソコンではまず使われません(旧世代ノートPCの換装などで見かける程度)。
- M.2:mSATAの後継として生まれた新しい形状。中身にSATA規格を通すこともできれば、NVMe規格を通すこともできます。

3. 「M.2 SATA」と「M.2 NVMe」はどうやって見分ける?
「見た目では分からない」と言われがちなM.2ですが、実は端子の先端にある「切り欠き(キー)」の数を見れば、ある程度見分けることができます(前回のB-Key, M-Keyの話と繋がってきます!)。
- 切り欠きが2つある(B&M-Key) = ほぼ「M.2 SATA」 端子の両端近くに穴が2つ開いているタイプです。多くの場合、これはSATA接続のM.2 SSDです(※一部の初期型NVMe PCIe x2にも使われましたが、現在はほぼSATAです)。
- 切り欠きが1つだけ(M-Key) = ほぼ「M.2 NVMe」 右側に1つだけ切り欠きがあるタイプです。高速なPCIe x4レーンを使うNVMe SSDのほとんどがこの形状をしています。

※注意点として、「パソコン(マザーボード)側の差し込み口」はどちらもM-Key形状(切り欠き1つ)になっていることが多いです。そのため、M.2 SATA(切り欠き2つ)も物理的には挿せてしまいますが、パソコン側がSATAに対応していないと認識しないので注意が必要です!
まとめ
- SATA = 速度の上限が低い旧世代の通信方式(mSATAは旧型の小型版)
- NVMe = SSDの真価を発揮する爆速の通信方式
- 切り欠き2つ(B&M-Key) = M.2 SATAの可能性が高い
- 切り欠き1つ(M-Key) = M.2 NVMeの可能性が高い
見た目が同じでも中身が違う理由、なんとなく見えてきたでしょうか?
次回は、NVMeの速度を左右する「PCIe Gen3, Gen4, Gen5」の世代の違いや、互換性の注意点について解説します!
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